同じことしか言っていない

月に一度図書館でイベントをやっている。

今月で40回を迎えた。

継続は力なりだ。

って、力になっているのかしら。

そのときに話をしていて自分で可笑しくなるときがある。

 

いつも同じことを言ってアレですが

 

という前置きをして話すことがとても多いのだ。

大体ご参加くださっている人は毎回違うし、そもそも私が話したことを覚えてくれている前提で話をする自我の強さたるや。

そんなに人は誰かの言葉を覚えていない。

カントだったっけ、ヘーゲルだったっけ。

そもそもどっちでもいいや。

歴史的有名人の言葉でもその程度。

それなのに、ああ、それなのに。

 

文章を書く仕事をいただくことがある。

その時も、アレっ、オレっていつも同じこと書いてない?と気付いてしまう。

ああ気付かなければ気持よく原稿が終わるのに、気付いてしまうんだなあ。

だからと言って、別段言いたいことがたくさんあるわけでもなく、これを言わなきゃってこともなく、切り口を変えるなんて芸もなく。

 

これからもきっと同じことを言い続けるんだろうな。

 

でもね、続けなければ届かないんだって身を持ってしっているんだ、本当は。

「いつからはじめたの?」

「15年前です」

いまだよくある店頭での会話。

自分が思っているより圧倒的な人が私のことなど知らない。

そう思うと同じことを言い続けなければならないと思うんだ。

 

って、着地無理やりかしら。